ブログを通して様々な出会いがあります。
一番多くいただくのは、執筆と講演のご依頼。(ありがたや!)
次に多いのが進路相談であります。(これまた嬉しい☆)
私も学生のとき、たくさんたくさん、悩みました。将来について悩むのは当然としても、誰に聞いてよいのかわからない、という状況が、また悩みを増幅させて迷路に迷い込ませるのです。
だから、私は、こうして、私を見つけて頼ってくれる方には最大限、力になりたいと思っています^^
さて、進路相談で、国際協力関係の次によく受ける内容は、
「海外で薬剤師として働きたい」
「海外で薬剤師として臨床を学びたい」
といった内容です。
私自身は海外での薬剤師としての臨床経験があるわけではないので、大したことは言えないのですが、幸い、私の周りには、海外で薬剤師として活躍されている日本人の方や、そのような経験をお持ちの方がたくさんいるので、知りえる知識を共有できればと思います。
まず、海外で臨床教育を受けた日本人薬剤師のネットワーク 「PharmD.クラブ」と言う会があります。
日本の薬学教育・薬剤師実務の水準向上に貢献するために、みなさん日々お忙しい中、教育活動や情報発信をされています。
http://pharmd-club.cocolog-nifty.com/blog/
海外で活躍している日本人薬剤師なんて、知らない!と思う方もいるかもしれません。
でも、この会に参加されている方だけでも、こんなにいます↓。そして場所も方法も多様ですね。
http://pharmd-club.cocolog-nifty.com/about.html
海外で臨床経験を積みたいと考えている方々にとって、先駆者の方々のたどってきた道は参考になるのではないでしょうか。
海外で実践的な臨床教育を受けたい!ということであれば、
ロンドン大学の臨床薬学修士課程(MSc in Clinical Pharmacy, International Practice and Policy)
も有力な選択肢の一つになるかと思います。
こちらは、臨床現場で活躍する薬剤師向けのコースになっています。
このコースを修了した方が、ブログにコースの内容を説明してくださっています。(現在はUCL博士課程で国際的な薬学教育の研究をされている方です☆)
http://ameblo.jp/na-ph-2002/day-20111230.html
また、最初にこのコースを修了した方が「調剤室から消えた薬剤師」と言う本を書かれています。少し古い書籍になりますが、イギリスと日本の薬剤師を取り巻く環境の違いを知ることができると思います。
私の出身大学の明治薬科大学では、5年次に海外研修コースがありますが、イギリス研修に参加した優秀な優秀な後輩が、イギリスの薬剤師・薬学教育について簡単に解説した動画があり、とてもわかりやすくまとめてくれています。
http://emil-jp.com/media/watanabe/Player.html
あとは、大学時代からの親友が現在カナダで薬剤師免許取得にむけて勉強しておりますが、カナダの状況に関しては、以下のレポートがわかりやすいと思います。
http://emil-jp.com/user_page_pdf_list.html
薬剤師として、でなくても、テクニシャンとしてでも、海外の薬局で働きたい、と考えるかたもおられるかと思います。テクニシャンの資格などに関しては、国や州により規定がことなりますが、
カナダやオーストラリアなどでは、テクニシャンとして働くことは、機会があれば可能だと思いますが、現地における人脈などがないと、飛び込みでは難しいかもしれません。
ただ、アメリカに比べると、カナダは、薬剤師免許は日本の薬剤師免許があれば、一定の試験とトレーニングで書き換え可能なので、薬剤師免許取得にかかる時間は、薬学部に入りなおさなければならない他の欧米諸国より短いかもしれません。しかし、現地で就労できるかどうかは、また別の問題なので、タイミングもあると思います。
もし、将来、日本で働く可能性があるのなら、日本で薬剤師として経験を積んでから海外に行った方が、日本と海外の比較が可能なことと、帰国後の就労が、日本での経験がないよりはスムーズになると思います。
在学中に、海外の薬学に触れる方法としては、IPSF 国際薬学生連盟を活用するのが一番かと思います。IPSFには専門分野の交換留学制度と言うのがあります。
http://www.apsjapan.org/SEC/pg957.html
海外の病院や薬局などに1か月程度留学できる学生主体のプログラムです。
私も、学生のころ、これでアメリカに1か月留学しました。
志高く、視野を広く持って、将来について真剣に考えているみなさまにとって、少しでも参考になれば幸いです。