Yoko's Diary
ひとりひとりが豊かに暮らせる世界を夢見る旅人薬剤師のひとりごと。
Health Care 医療

国家資格

「金沢はどう?」と聞かれると、私は決まって
「いいところだよ~人も親切だし、食べ物はおいしいし。。。」と話します。
こちら金沢おでん。独特のだしと味付け。具も東京とは違います↓

こちらはガスえび、ぶり、万寿貝のさしみ↑

こんなおいしい、北陸名物をご紹介くださったのは、前職のグループ会社の専務さまと薬学生向けの雑誌の編集者の方です。

さてさて、そんなおいしいシアワセなひと時を彩った話題は、様々でしたが
その一つが、今回の災害に関して。

薬剤師である専務さまは、被災地で救援をされてきました。
報道では伝えきれない、現地の状況を伝えてくださいました。

その経験から、彼が強く思うことは、

「薬剤師とは、国家資格であるということ。」
「では、国家資格とは一体何なのか」

ということでした。

「被災地支援に最も貢献しているのは誰か。それは自衛隊であると現地を見ていて改めて認識した。彼らは決して個人として賞賛されたり名前がでることはないが、それでも任務を全うしている。被災者に寝床、温かい食事や風呂を提供しても、自分たちはカンパンを食べ、過酷な状況で任務に当たっている。」

「国から認められた、薬剤師、という資格も、国が有事の際には、当然の任務として貢献するべきでないのか」

「ただ現実は、被災地に薬剤師を派遣するという提案が業界団体からきたときに、手を上げた会社は非常に少なかった。会社はNGでも個人で行きたいという人もいたけれど。。。」

ほろ酔い気分の私が、話をきちんと理解し記憶していれば、このような趣旨のことをおっしゃっていたと思います。

その通りだ、と思います。

まず、国は安全保障として、医療人材を備蓄するという考えが必要ではないか。
普段、医療に従事していない、資格を眠らせている人々に対しても、緊急時にその力をこうしできるように、最低限の生涯教育を資格要件とすべきではないか。

また、災害時に必ず必要となる、医薬品の需要と供給をマネジメントできるエキスパートを育成する必要性も強くある。
この問題は、各国で災害が起こると毎回、言われてきたことであるが、また今回も多くの必要な医薬品が必要な人に届いていないまま、倉庫で山積みになっている現状があるようだ。

また、医療者を雇用している経営者は、医療者は一社員であると同時に、公的な役割を担っているということを再度認識し、緊急時には積極的に提供できる体制を整えておくべきでないか。

そして最後に、これは災害時に限ったことでないが、今回あらためて思ったこと。
薬剤師はカウンセリングスキルをもっと強化する必要がある。
形式だけのテクニックではなく、マインドを育てることが求められている。
だれよりも人々の身近で、話を聞き、その人が次の一歩を踏み出すことの手伝いができるのは
薬剤師である。