先週まで、雪空も一休みしていた金沢ですが。
今週に入り、打って変わって、これでもかー!と言うくらい、振り続けています。
ケーキを作るとき、小麦粉をふるいますよね。あんな感じで。サササササーと、どんどん積もります。そして時々カミナリ。
さて、雪が降ろうが、槍が降ろうが研究は続きます。
そして、車を手に入れたことをいいことに、調子に乗ってバイトを増やしました。
金沢に来てから調剤メインでしたが、最近はドラッグストアの売り場に出ることも多くなりました。
最近はもっぱら、風邪、口唇ヘルペス、口内炎、乾燥からの手荒れやあかぎれ、膀胱炎のお客さんが多いです。
寒さと乾燥から皆様、免疫力が低下していますね。
病気のお客さんには失敬ですが、薬剤師として、一般用医薬品関連業務は、とてもやりがいのある仕事です。
こちらから、個々に最適な提案をできる、というのはもちろんですが、病気の治療だけでなく、その後のフォローや予防についてもお話ができるからです。
お客さんや患者さんの中には、自分の病気のことや薬のことに非常に詳しい方もいらっしゃいます。
一方で、一般用の医薬品を間違って使用しているケースもよくみられます。
既に咳止めが含まれている総合感冒薬を服用しているのに、更に咳止めを追加服用してしまう、など。各成分には一日に摂取してよい最大容量があります。それを超えると有害事象が発生する可能性があります。
風邪薬(総合感冒薬)ひとつとっても、店頭には、何十種類もの商品があります。
風邪薬は、風邪の予防か、ひきかけか、初期(ひきはじめ)か、中期か、後期かによって使い分ける必要があります。しかし、一般の人はそれをほとんど認識しておらず、パッケージに書いてある情報や、CMのイメージで薬を選択しているように見えます。状態に合わない薬の選択は時に症状を悪化させます。
そもそも市販の風邪薬で風邪は治りません。なぜなら風邪の原因はウイルスだからです。
「風邪薬が効かないから、治らない」という人がいますが、それは違います。治らないのは、原因のウイルスを倒すだけの免疫力が足りないからです。
それでは風邪薬の目的は何でしょう。
それは、風邪の諸症状である、熱、のどの痛みや鼻水、咳、たんなどを改善する為です。
じゃぁ、なんで、風邪の諸症状を改善する必要があるのでしょう。
風邪の諸症状により、急激に体力が低下するのを防いだり、十分な休息を妨げないようにするためです。体力が回復しなければ、原因ウイルスをやっつける免疫力が保てないからです。
そもそも風邪の諸症状である、熱、鼻水、咳、たんは身体がウイルスをやっつけたり、身体の外に出そうがんばっているサインです。
なので、本来なら、症状がひどくなければむやみに抑えるべきではありません。
もちろん、小児や高齢者、高熱の場合や、体力が落ちている場合、持病がある場合、症状が激しい場合などはこの限りではありません。病院に行きましょう。
成人で体力がある程度ある人ならば、風邪は薬がなくても、水分・栄養をとって、加湿して、休めば治ります。
症状が辛いなら、適度に症状にあった薬を使用しましょう。でも薬だけ飲んでも、風邪は治りません。結局は栄養を補給して、休息することが回復への近道です。
風邪薬はくれぐれも、鼻水や咳を止めて、仕事をしたり外に出かける為ではありませんのでご注意を。仕事に穴を空けたくないなら風邪を引かないのが一番です。
参考:メルクマニュアル家庭版: http://merckmanual.jp/mmhe2j/sec17/ch198/ch198b.html