Yoko's Diary
ひとりひとりが豊かに暮らせる世界を夢見る旅人薬剤師のひとりごと。
Career 進路

進路を決めなければいけないのに、何がしたいかわからない その2

私の大好きな桜の季節がやってきました。

春と言えば、新年度。希望と不安に満ち溢れ、新しい悩みが出てくる時期です。

以前、進路を決めなければいけないのに、何がしたいかわからない というご相談を学生さんからいただき、それに対する考え方を書きましたが(http://yokogocho.com/2016/10/blog-post.html)、最近また、複数選択肢があり、迷っている、というご質問をいくつかいただきましたので、もう少し具体的にまとめてみたいと思います。

前回も書いた通り、キャリアを考えるうえで、何をやりたいか、何を目指すか、が見つかればそのために何が必要か考えてやればいいのですが、実際それを見つけるのは大変です。わたしも、毎回悩み、迷いの連続です。大学卒業時までに、明確に目指すものが見つけることができた人はかなりラッキーな部類なのでは?と思います。
それでも、進路を決めるにあたっては期限があるので、何かしら選択しなければならないのですが、そういったときに私が考える検討のポイントを以下にお示しします。

<考え方のプロセスとポイント>
・何をやりたい、何になる(What)にこだわりすぎない。(臨床か、研究かなど)多くの人はこれを見つけるのに何十年もかかるし、見つかったと思ったらその後、変化したり(わたしも10年前と今では違います)、一生見つからない人もいるし、見つかればラッキー、くらいで。また、人のキャリアは多面的であり、継時的変化を伴います。

・何をやる、何になるより、「何のために」働きたいか、から考える。(誰を幸せにしたいのか。仕事を通して何を達成したいのかなど。これが見つかるとブレません。私もこれに関しては初めの進路選択のときから大きく変わってないと思います。そのおかげでこれまでのキャリアにおいて、納得の行く時間が過ごせたと思います)
・「何のために」がわかったら、それが実現できそうな進路を探す

・進路候補が見つかったら、どう生きたいかとすり合わせる。(仕事の内容も大事ですが、進路選択においては給与や家庭の事情など生活に関わる条件や、その他プライベートとの兼ね合いも含めて検討が必要。この比重は人によって、また、同じ人でも年齢や家庭の環境などにより、重みが違ってくるので、仕事や進学以外の要素が優先順位が高いものがはっきりしている場合は、こちらから考えはじめて、進路とすり合わせてOK)

<見つけるため・選ぶための行動>
・先に書いた考え方のプロセスは、1人で漠然と考えてもなかなか見えてこないと思うので、進路を検討している友人や、先輩、先生などに相談しながら進めていくと良いと思います。他人のと比較やアドバイスから少しずつ自分の考えがはっきりしてくると思います。
これはあくまで、自分の考えを明確にするための話合いなので、他人は他人の価値観に基づいて話すのであくまでも、参考に留め、アドバイスを聞きすぎないよう注意が必要です。

・尊敬する人の話を聞く、本を読む。その人が何のために、どのような考えで、それらの選択をしてきたのか、現在のキャリアにいたった過程を見て取り入れる
・決断をしなければならないのに、複数選択肢があり、どうしても迷った場合は、その後の可能性を広げるほうを選ぶ。(絶対的なものはありませんが、たとえば、病院と薬局で迷った場合、病院から薬局は行きやすいが、逆は難しい。大学院進学と就職の場合は、後から大学院に行くのは比較的ハードルが高いなど)。これは時間制限があり、どうしても決めなければならない場合の最終的な方法です。また、一般論であり、時代によっても変わりますし、人によっては、難しい道をあえてとったほうが良い場合もあるので、必ずしもこれがよい、とは限りませんが。(私も海外医療活動後に進学してますし・・・)

ご参考までに、これまでのわたしのキャリアとキャリア形成の考え方についてはこちらにまとまっています
http://rinsho-plus-alpha.jp/people/yoko-gocho

悩んでる時期は先が見えなくて、つらいですが、悩んだ末に選択した人には、ちょっとやそっとの壁が立ちはだかっても、乗り越えられる強さが身に付きます。1人でも多くの学生・薬剤師の方が納得のいく道を見つけられますように。